連載コンテンツ

ARTICLE連載コンテンツ

2023/04/25
月刊サルバドールズ

 

月刊サルバドールズ #10

岩井俊宗/ソーシャルコーディネーター

 


 

 

 

「一緒にやろうと声をかけられる大人で在り続けたいと思います。」

 

Profile:

宇都宮市出身。2005 年宇都宮大学国際学部卒業後、ボランティアコーディネーターとして市民活動支援機関に入職。NPO・ボランティア支援、個別SOS に従事。若者の成長機会創出と社会課題の解決に向けて持続的に取り組む人材を輩出し、若者による社会づくりの加速を目的に2008年にとちぎユースサポーターズネットワークを設立し、2010年にNPO法人化。当会の代表理事を務める。2 児のパパ。

 

 

Q1:人生において大きな影響を受けた本はありますか?また、よく人にプレゼントする本はありますか?

野将行さんの「ごちゃまぜで社会は変えられる―地域づくりとビジネスの話」という本をよくプレゼントします。著者の濱野さんは私のご支援先であり「一般社団法人えんがお」の代表を務めています。「一般社団法人えんがお」は、子どもから高齢者まで、そして障害の有無に関わらず全ての人が日常的に関わる「ごちゃまぜ」の力で、高齢者の孤立の予防と解消を目指しています。その一連の活動をまとめたのが、冒頭で紹介した「ごちゃまぜで社会は変えられる―地域づくりとビジネスの話」です。この本には代表である濱野さんの考え方をはじめ、えんがおの人の巻き込み方など社会課題を事業にするリアリティと面白さが書いてあります。文字が大きくて読みやすいので、社会課題を何か解決したいと考えている人に最初にお勧めしている一冊です。私も登場します。
同種の本で「東大卒、農家の右腕になる。小さな経営改善ノウハウ100」という本もお勧めです。クラウドファンディングで440%の支持を集め公開された「阿部梨園の知恵袋/農家の小さい改善実例300」の中から、
多くの農家に共通し、すぐ着手できて効果の高い100のノウハウを厳選した本です。ここも私がご支援先です。組織変革するための実践と理論が書いてあります。この2冊は本の紹介をする時によく挙げますね。よくプレゼントします。

 

 

 

Q2:ここ1年以内においてあなたの生活に最も良い影響を及ぼした1万円以内の買い物は何ですか?

だろう、コードレス掃除機しか出てこないな笑。アイリスオーヤマだった気がします。とても便利で、愛用しています。家でウサギを飼っているのですが、ウサギって意外と毛が抜けるんですよね。その毛が部屋中に散らばってしまうので、こまめに掃除します。コードレスなので気軽に持ち運べて、すぐちょいとかけられる点が良いですね。家にいる時はちゃんと家事をするようにしています。得意料理はお好み焼きです。学生時代にお好み焼き屋でアルバイトしていました。家事をするのは月に1~2回ですが、料理が好きですね。

1万円以上ですが近所のスーパー銭湯のアカスリがお気に入りです。アカスリ後はまるでオイルマッサージを受けたように肌がツルツルになります。2ヶ月に1回くらい通っています。お風呂で洗っても取れない垢が取れてスッキリします。

 

 

Q3:自分の中では失敗したと思った出来事が後の成功につながったことがありますか?具体的に教えてください。

敗した記憶が飛んじゃうんです笑。失敗はいっぱいあるけど、引き出しに入れ忘れています笑。失敗って「自分の期待値に達しなかったこと」を言うと思いますが、私はあまり物事を短期的に考えていないので、何かあってもそれを「失敗した」と思わないですね。
若い時に「面倒臭い」と思うことをやらなくて迷惑をかけたことがありました。ある講義を企画した時の話です。講師の先生から私のもとに連絡があり、「講義の1週間前までに資料を生徒に送ってください」と言われました。本来であれば金曜日に送るものを、私の判断で月曜日に送付しました。ところが講師の先生は事前に資料を送付することで、土日を活用して生徒に目を通してもらおうと考えていたのです。私も生徒が土日を使って資料に目を通していたら、より良い学びになったかもしれないと思いました。自身の判断で人様の2日間をダメにしてしまったと反省しました。それからは早めに動くことを心がけています。メールの返信は多少早くなった気がします笑。信頼を失うことは非常に怖いことです。それを機に面倒臭いと思わず、何事も早めに仕上げるようになりました。

 

 

Q4:よく思い出したり、人生の支えとなっていたりする言葉はありますか?ことわざや誰かの言葉、あるいは自分が考えたオリジナルな言葉でも構いません。

「意志あるところに道は開ける」です。これは第 16 代アメリカ合衆国大統領のリンカーンの言葉で「どんな困難な道でもそれをやり遂げるという強い意志を持てば必ず道は開ける」という意味です。いつも心の中に思っている言葉です。NPO法人が職業になるのは、20年前は少なかったように思います。この頃からNPO法人が雇用先の一つなるように、と思い続けてきました。いろいろな人に支えられて今があると実感しています。応援してくれるという人に積極的に会ってきました。そこには強い意思がありました。意思があるところに人が集まり、みんなで歩いていたら道ができたというイメージです。
昔から、ボランティアではなく社会課題解決を職業として成り立つ世界を作りたいと思っています。社会課題解決が人生の大きな目的です。高校の頃、ネパールに行きました。現地で貧困の現状を目の当たりにし、怒りと悲しさを覚えました。この状況を自分の命と時間を使って何とかできないかと思ったのがこの世界に飛び込んだ最初のきっかけです。当時、私と同じ年齢だった現地の17歳男の子と知り合いになりました。彼は明日の飯を食うことが精一杯で、将来の夢について考えたことがありませんでした。彼に「日本は良いな」と言われ、何とかしたいと強く思いました。日本では自分と同年齢の青少年が「キレる」ということが問題になっていました。日本とネパールの差に憤りさえ覚えました。ネパールに行って、生きたくても生きられない世界があるんだということを知りました。その経験が原動力となり、今に至ります。

 

 

Q5:今まででお金、時間、エネルギーなど何でもよいが自分のリソースを投下して最も価値のあったものは何だと思いますか?

学2年生の時に同級生3人と18切符で鹿児島に行きました。屋久島で縄文杉を見るという5日間の旅です。仲間といろいろな語らいをしました。縄文杉はとにかく大きくて、歴史が続いているんだと感動しましたね。
昔はよく旅をしました。ママチャリで成田空港に行ったのは良い思い出です。友達が留学すると言うことで、その見送りに行きました。普通に見送ったら面白くないと思って笑。帰りはさすがに疲れたので、自転車は自宅に送って、電車で帰りました笑。成田空港までは10時間くらいかかった記憶です。夜中の1時か2時に新4号を爆走し、筑波町の中を抜けて行きました。他には、仲間5人で自転車でレインボーブリッジを渡ろうと夜中自転車で出発したのですが、レインボーブリッジは自転車での通行ができず帰ってきたこともありましたね笑。
富士山登頂にもチャレンジしました。小田原の海から自転車で五合目まで行き、そこから登山という旅です。箱根の峠はめちゃめちゃ辛かったです。富士山まで行くのに3日間。疲れすぎて記憶に無いです。5合目に自転車を置き、歩いて7合目まで行きました。その先は悪天候で断念しました。社会人になったら車でいろいろな場所に出かけました。青森や高知、和歌山、那智の大滝や佐渡島も行きました。
他には自宅の庭をビオトープにしました。ビオトープは生命(bio)と場所(topos)の合成語で「生物の生息空間」という意味です。自然環境保護の意味合いが強いビオトープですが、ガーデニング分野においては庭やベランダなどのプライベートな人工環境において、水のせせらぎやそこに集まる生物などを見て楽しみ癒されるといったように観賞目的の意味もあります。

 

 

Q6:自分の中でくだらないけれどなぜか止められないクセや習慣はありますか?

学生くらいの時から自分の鼻を触る癖があります。人と話すときについ触ってしまいます。気づいたら触っているという感じです。自分の鼻の形が好きなのかも笑。触りたいと思って触っているわけでは無いのですが…マスクをしている時はマスクを引っ張っていますね。その癖について人から言われたこともあります。この行動には意思がないので、人から言われても困ってしまいます。癖を言語化するのは難しいけど、言語化してみたいですね。出来るだけ全ての物事を言語化したいと思っています。言われたことをそのまま言語化するのではなく、自分の中できちんと受け止め、自分なりに解釈して人に伝えるようにしています。

 

 

 

Q7:ここ数年であなたの人生をよりよくしてくれた新しい考え方や行動はありますか?

事に執着しない、しがみつかないということかな。目的を達成しなきゃという執着を持たないとか。目的を達成することは大事ですが、私の中には執着しなくても目的が実現できることを信じているという感覚があります。普段からナチュラルに物事を捉えるようにしています。見栄とかプライドではなく、肩肘張ってない感じというか。休日も仕事中もあまり変わらない自分がいますね。昔はいろいろな物事に対して気合いを入れていました。その結果、自身はやる気に満ち溢れていましたが度々、他人を火傷させていた気がします。威圧感も強かったかもしれません。それを経て、相手が安心して本音を話してくれるのが大切と思うようになりました。まずこちらからオープンで本音を晒すようにしました。他者評価を気にしない。それは決して頑張らないとか手を抜くとか、楽したいとか、そういうものではありません。

 

 

Q8:これから新たな挑戦をしようとしている若者へ伝えておきたいアドバイスはありますか?あるいは他者からのアドバイスで無視した方が良いと思うものはありますか?

代が複雑だから、誰も正解を持ち得てない気がします。自分が導いた答えを信じで進むことが大事なのかなと。アドバイスは自分の答えを見つけるための一つのピースであって、答えそのものではない。何かの問いに対して先輩から言われたことを答えだと思ってしまうのは自身の思考が停止していると同じです。15年くらい前から、NPO法人を立ち上げてからそう思うようになりました。いろいろな人に様々な意見をもらいましたね。アドバイスしてもらったことを全部やりたかったけど、やれないなと思います。しかし、いろいろな人のアドバイスを聞くうちに共通性が見えてくるようになりました。最近言われるのは「バックキャスティング(※1)で考えろ」「どう在りたいかで考えろ」かな。在りたい景色を作るにはどうすれば良いかを考えるようにしています。
(※1)現在から未来を考えるのではなく、「未来のあるべき姿」から「未来を起点」に解決策を見つける思考法。「未来から現在に逆算」していく方法。

 

 

Q9:ここ数年で、うまくNOと言えるようになったこと(ビジネスでもプライベートでも)はありますか?断るコツはありますか?NOと言えるようになった結果、新たに気づいたことや役に立ったことはありますか?

NOと言うのが苦手です。なんでもYESと言いたくなってしまいます。NOと言うとその先が途絶えてしまう気がしています。私は可能性を育む仕事をしていると思っているので、自分の価値観やフィルターで判断するのではなく、まずは聞くことを大切にしています。ミッションとそぐわないとできないと答えますけど、一旦聞くようにはしています。

 

 

Q10:行き詰まった時、考えがまとまらなかった時、集中力が途切れた時、どうしていますか? 

近行けていないのですが、宇都宮市の曲師町に「おーるどびーんず」という喫茶店があります。そこにノートを持って行き、自己対話をしながらいろいろとメモをします。誰にも見せたことない「岩井俊宗徒然草」といったところでしょうか。中学生の時から続けていて、家の物置に5冊くらい眠っています。見られたら恥ずかしいです。そこには内なる自分が存在していて「なんで勉強しなくちゃいけないんだ!」みたいな心の叫びが綴られています。昔はブログもやっていました。ブログ内容は社会的な話ですが、自分の頭の中の思考メモや自分を客観的に捉えて見えてきたものを含め、自分の想いを書き記しています。

 

 

Q11:サルバドールされたアートや芸術はありますか?単純に好きなアートや芸術でも構いません。 

ンブラントの作品が好きです。絵の雰囲気が好きですね。あと天野喜孝さんも好きです。天野さんは「ファイナルファンタジー」のキャラクターを描いていることで有名な日本の画家であり、キャラクターデザイナー、イラストレーターでもあります。作品に一目ぼれしました。それと焼き物も好きです。亡くなった私のおじさんが陶芸家でした。妻の実家が笠間にあるので焼き物には縁がありますね。音楽では最近「ヨルシカ」にハマっています。

 

 

Q12:人生のターニングポイントにおいて、あなたに大きな影響を与えた人物は誰ですか?(有名人でも誰でも構いません)または誰にサルバドールされましたか?そして誰をサルバドールしたいですか?

学3年生の時に担任だった鈴木寧子(やすこ)先生です。私のことを信じてずっと寄り添い、関わり続けてくれた恩師です。当時、私は学級委員で生徒会長でした。文化祭や合唱コンクール、運動会などいろいろな行事で力を発揮し、すべて1位をとることができました。先生の家に行ってカレーを出してもらい、もっと良いクラスにすればどうすればいいか作戦会議をしました。その時に年下に頼る大切さや頼られた側も頼られることでやる気が出るということを体感しました。その経験を今の仕事に活かしています。楽しい3年生でした。その後、国際学部に進学しましたが卒業後に先生にならなかったのは、自分には完璧さを求める傾向があったので、生徒が苦しむのではないかと思ったからです。生徒に求め過ぎてしまうと感じました。
普段は社会課題を解決しようとする若者を支援していますが、プライベートにおいても何事も諦めがちで、誰からも期待されていない、信じてもらえていないと感じている子ども達に対して「一緒にやろう」と声をかけられる大人で在り続けたいと思います。次世代に良いバトンを渡したいですね。

 

 

 

 

LINK:

岩井俊宗(Facebook)

https://www.facebook.com/toshimune.iwai/

 

NPO法人とちぎユースサポーターズネットワーク

https://tochigi-ysn.net/

 

 

 

経営者 ソーシャルコーディネーター 社会起業家

RECOMMENDおすすめ記事

月刊サルバドールズ

2023/04/25
05

RANDOM SALVADORS月刊 サルバドールズ 
ランダム

月刊サルバドールズ

2023/06/13
11

経営者

長英明

株式会社ジェイアンドエル代表取締役

「子どもをもっと抱きしめたい」

月刊サルバドールズ

2022/06/10
03

中小企業診断士

山下益明

中小企業診断士・社会保険労務士

「診断士育成王におれはなる!」

月刊サルバドールズ

2022/07/27
04

経営者

塙尚恵

はやぶさ交通株式会社 代表取締役

「疲れた時は社員の写真を見て頑張ろうと思っている。」

月刊サルバドールズ

2022/10/20
06

月刊サルバドールズ

2023/04/25
10

月刊サルバドールズ

2022/03/16
01

アート

おへひょ

ひょうたんランプ作家

「衝動に沿って動いた結果が今です。」

戻る

CONTACTお問い合わせ

「サルバドール・ミー!」「ビジネス・サルバドール」の
ご依頼・ご相談
取材、講演、その他の問い合わせは
こちらからお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ

MAIL MAGAZINEメルマガ登録

SALVADORSでは、最新記事や
「人」「芸術」「音楽」×「経営」
をテーマに
ビジネスのヒントになる情報をメールで配信します。
(メールアドレスを入力後、登録ボタンを押して登録)

Loading

戻る