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2022/10/20
月刊サルバドールズ

 

月刊サルバドールズ #06

横田透/有限会社ヨコタ 代表取締役

 


 

 

 

 

「人は聞きたい答えを聞けるまで尋ね続けてしまうのですね。人は知りたいことを知るまで歩き続けてしまうのですね。」

 

Profile:

横田透

1958年12月11日生まれ。栃木県真岡市出身。
有限会社ヨコタ代表取締役。母体は事務用品販売であったが、現在はICTネットワーク設計・Web事業などを中心に事業を展開している。「情報・サービスを通して築く信頼と発展」をモットーに有限会社ヨコタがお客様のインフラ存在になることを目指している。
早稲田大学商学部卒業後、IT企業(当時はOA企業の呼称)に勤務。転職後、約2年海外勤務し、有限会社ヨコタに入社。27代真岡青年会議所理事長。

 

 

 

Q1:人生において大きな影響を受けた本はありますか?また、よく人にプレゼントする本はありますか?

レゼントはしないです。本は共感したり、学習したり、時に感情移入したり、己の感性で読むものだと考えています。月10冊程度、年間100冊は読みます。読み返したりもします。読みながら内容に触発されて違うことを考えて夢想状態になることもあります。むしろ、そうした状態になることが好きです。それは筆者の意図と違ったりするかもしれませんが、簡単に言って想像が駆り立てられる本に出会うと嬉しいです。
自分の体験からすると人はそれぞれ感性が違うし、理解するポイントも違います。そして、何よりプレゼントした相手が読んでくれることに期待していません。本というものは自分で買わないと、選ばないと読みませんから。だから本をプレゼントすることはほとんどありません。
影響を受けた作家は、日本人ですと奥田英朗。彼は人間観察に優れています。「人は自分に利害が及ばない時に優しくなれる」など達観した視点が好きです。ちょっと昔の英国人作家ですが、アラン・シリトーは大好きですね。主な著書に「長距離走者の孤独」がありますが、他にも「土曜の夜と日曜の朝」「屑屋の娘」「ウィリアム・ポスターズの死」など名著がたくさんあります。その中でも私が1番好きな作品は「屑屋の娘」です。全編を通して「人生は厳しい・へこたれるもんか」という気概があります。あと、漫画ですが御厨さと美の「裂けた旅券(パスポート)全7巻」も好きです。これを読んで「俺は日本を出ていくんだ」と。15歳の冒険に胸が湧きたちました。

 

 

Q2:ここ1年以内においてあなたの生活に最も良い影響を及ぼした1万円以内の買い物は何ですか?

古で手に入れたものですが「トレッドミル」です。いわゆるランニングマシンです。私は普段。歩きながら動きながら考えるタイプです。仕事が終わってから夜やります。30〜40分を週4回くらい。トレッドミルに乗ることで徘徊とそれによる交通事故の危険性を回避しています。乗りながらNetflixを見るのが楽しみになりました。韓国ドラマを見ることが多いですね。最近では「スタートアップ」が面白かったです。話が出来過ぎているのが逆にイイですね。

 

Q3:自分の中では失敗したと思った出来事が後の成功につながったことがありますか?具体的に教えてください。

敗ばかりです。大学では競走部(陸上部)に入って失敗しました。先輩に瀬古利彦さんもいました。周りのレベルが高過ぎと言う感じでした。でも人間関係は面白かったです。就職してOA企業(大塚商会ですが)厳しくて失敗しました。でも、そこそこの成績だったから面白かったです。日本商工会議所の企画に参加し、フランスに派遣されて失敗しました。アラブ人が多くて危なくて。でもパリの生活は余裕があって面白かったです。赴任中バカンスで行ったアフリカで内戦に巻き込まれて失敗しました。ケニア・ウガンダです。内乱と内戦に巻き込まれて。行く方が悪いですね。でも面白かったです。生きて帰ってきたから言えることですが。結果として3ヶ月滞在が2年滞在になってしまいました。真岡に帰ってきて東京・海外とギャップが凄くていろんな失敗をしました。でも面白かったです。海外にいたときと同じ感覚だったから。仕事しながらいっぱい失敗しています。
早い話がいっぱい失敗しています。でも振り返るとすべて面白いです。「自分は成功している」なんてのぼせていませんが、最終的に生きていればそれで良いんです。人生は大河ドラマみたいなもの。どんな人でも自分の人生は自分が主人公。主人公の邪魔をする人は好きではないですね。

 

 

Q4:よく思い出したり、人生の支えとなっていたりする言葉はありますか?ことわざや誰かの言葉、あるいは自分が考えたオリジナルな言葉でも構いません。

「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ 大和魂」吉田松陰。
今回のインタビューを受けるにあたり、誰の歌だったのか改めて調べたところ吉田松陰だと分かりました。勝手に無名の脱藩浪士の句だと思っていました。読んだ通りですが「こうすればこうなってしまうだろうとは分かっていても、それでもやめられないのが大和魂というものだ」という意味です。要するに迷ったらやってしまえ、ということですね。ちなみにケニアの首都ナイロビの安ロッジに転がり込んでいた時、天井に「大和魂」と落書きがありました。その横に記名があったのですが、よく見たら高校の同級生でした。こんなところで同級生の名前を見かけるとは思っていなかったので、驚きました。

 

 

Q5:今まででお金、時間、エネルギーなど何でもよいが自分のリソースを投下して最も価値のあったものは何だと思いますか?

つでも、どんなことにも何かしらの価値があるという考え方なので、自分の生活かな?その意味ではアクセントがないですね。でもあれもあって、これもあって今の自分がいるわけですから、30円の投資でも2,000万の投資でも「最も」っていうのは無いです。

 

 

Q6:自分の中でくだらないけれどなぜか止められないクセや習慣はありますか?

答3と回答4で分かるでしょう?結構、自虐趣味というか、マゾというか。笑
やっぱり「大和魂」がよくないですね。もう少し考えたら、もっと楽に生きられるかもしれないのに。癖というか、習慣というか…。私は結構、食べ物の好き嫌いが多いんです。それによって嗜好や栄養面で損をしているかもしれません。でも、なんでも美味しく食べられるって信じられなくて。好き嫌いはグルメの基本だと本気で考えています。全部美味しいと言えば良いってもんではないんですね。フランスでコース料理を食べた時にコックに全部美味しかったと感想を言ってこう言われたことがあります。全部美味しいだろうけど、ストーリーやアクセントがあっただろうと。

 

 

Q7:ここ数年であなたの人生をよりよくしてくれた新しい考え方や行動はありますか?

りよくも、より悪くも、接する⼈や機会すべてに学んでいます。その時々の出来事にも。
ヤクルトが優勝しても、ソフトバンクが負けても学んでいます。結果の良し悪しより、ストレスなく出来たか、達成感があったか。ストレスがあったとしたら、それは⾝になったか?プロセスが⼤事です。事業において営業成績を伸ばすのは会社の勝⼿でお客さんは望んでいません。では、何をもってミッションとするか?パーパスとするか?今は、会社のスタッフの創意⼯夫に刺激されます。

 

 

Q8:これから新たな挑戦をしようとしている若者へ伝えておきたいアドバイスはありますか?あるいは他者からのアドバイスで無視した方が良いと思うものはありますか?

ろいろな人に会って、真剣に話を聞いて、すべて真に受けず、すべて否定せず、自分で考えてください。成功へのアドバイスは結果論であって、これから通用するとは限らないのですから。
ただ、弱虫とガッツレスは伝染します。君子「弱虫」に近寄らず、が良いでしょう。でも弱者を虐げていいということではありません。誰もがみんな強いわけではない。ここでいう弱者とはネガティブな精神のことです。人は優しい人と話すと優しくなるし、意地悪と話すと意地悪になる。ネガティブは伝染しますからね。

 

Q9:ここ数年で、うまくNOと言えるようになったこと(ビジネスでもプライベートでも)はありますか?断るコツはありますか?NOと言えるようになった結果、新たに気づいたことや役に立ったことはありますか?

考にならないでしょうが…話を聞いてみて・・・分からないことは本当に覚えていないのか、分からないのか考える習慣ができました。そして覚えるだけの興味が無い、余裕がない、だからNOとしようと仕分けできるようになりました。正直に「その話には乗らない」と⾔えるようになるのにずいぶん時間がかかったような気がします。

 

 

Q10:行き詰まった時、考えがまとまらなかった時、集中力が途切れた時、どうしていますか? 

答2で購入したトレッドミルで気分転換します。身体を動かせば思考が変わるし、視界も変わります。また、デッサンをして気分転換をしています。

 

 

Q11:サルバドールされたアートや芸術はありますか?単純に好きなアートや芸術でも構いません。 

ョン・レノンの1970年発表のアルバム「ジョンの魂」は感性と思想とメロディーの結集ですね。天才だと思いました。ビートルズのメンバーはたまったものではないですね。あと浜田省吾の「路地裏の少年」も名曲です。「狭い部屋で仲間と夢描いた、いつかはこの国、目を覚ますと」という歌詞が刺さります。なかなか覚まさないですね。
そして尾崎豊の「僕が僕であるために」を聴くたびに戦わなきゃならない、と思います。
柳ジョージとレイニーウッドの「青い瞳のステラ、1962年夏…」も好きです。特に「沖を通る貨物船ながめテネシーワルツ歌おう」という部分。アメリカの雄大さに心惹かれましたね。ジョン・バエズの「勝利への賛歌」そして映画「死刑台のエレベータ」の主題歌。アメリカの不条理に心凍りました。

 

 

 

Q12:人生のターニングポイントにおいて、あなたに大きな影響を与えた人物は誰ですか?(有名人でも誰でも構いません)または誰にサルバドールされましたか?そして誰をサルバドールしたいですか?

ルバドールされたのは1974年に真岡高校2年4組にいた馬鹿どもたちです。「俺は日本を出ていくんだ」と、妙な信仰がありました。卒業してから、就職してから、半年以上行方不明になったり、放浪していたりした野郎が10人いました。私もそのうちの一人です。そのうち2人は未だ行方不明のままです。
人は聞きたい答えを聞けるまで尋ね続けてしまうのですね。人は知りたいことを知るまで歩き続けてしまうのですね。

誰をサルバトールしたいか?⾃分⾃⾝ですね。

 

 

LINK:

有限会社ヨコタ

https://yokota-office.co.jp/

 

 

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