編集長日記
NEWS編集長日記
- 2024/08/26
- 編集長日記
「ちょっとした緊張は安定をもたらす。」
今年の夏は暑さや疲労などいろいろあって、ちょっと体調不良気味だった編集長ですが
ここ数日、涼しくなってきたこともあり回復傾向です。
なんだか年々、暑くなっている気がします。
この夏は調子がイマイチだった方も多いのではないでしょうか。
自分の健康についてめちゃ考えた夏でした。
残暑厳しい毎日です。皆様も体調にはお気を付けください。
さて、この夏は東京都美術館の「デ・キリコ展」に行って来ました。
弊社は「サルバドールズ」と名乗っているのですが、編集長はダリだけでなくキリコも好きです。
キリコが活躍したのはダリよりも少しだけ前の時代。
そして、キリコといえば形而上絵画。
形而上絵画の特徴は、空間や時間を意図的にずらして構成している点です。画面の右と左で遠近法が異なっていたり、ズレていたり。
現実の空間構造をあえて無視して描かれた背景は、見る人に不思議な感覚や不安感を与え、キリコの独特で謎めいた世界観を作り上げる要素のひとつとなっています。
私が1番好きな作品は「不安を与えるミューズたち」
作品の中に人間はほとんど描かれず、代わりに彫刻やマネキンが描かれている点もキリコの特徴です。コチラの作品にも登場しています。
のっぺりしていて、表情が読み取れないマネキンは見る人によっては恐怖を感じるかもしれませんね。
このような不思議な世界観を描いた作品はダリをはじめ多くのシュルレアリストに影響を与えました。
晩年には新形而上絵画として室内に混沌とした世界観を作り上げました。
「オデュッセウスの帰還」もそのひとつ。なぜか室内でボート。これは超現実ですわ笑。
芸術は詳しくないんだけども、宗教画や写実的な絵画が主流であったであろうこの時代にパンク的な精神で既存の芸術をぶっ壊しにきたキリコ。
弊社の精神に通ずるものがあります。
日常において常に緊張状態にあるのは心身ともに良くないけれど、ちょっとした緊張は逆に安定をもたらす気がしています。
つまるところ、芸術も経営も人間関係もパンクロックって話です笑。
そういや「経営は爆発だ!!」ってどこかの誰かが言っていた気がする…。
いろいろな意味でデ・キリコ展は刺激的でした。
ちなみに同じ美術館で来春から「ジョアン・ミロ展」が開催されます。
コチラも見逃せない。
編集長 惠美須美紗子