連載コンテンツ
ARTICLE連載コンテンツ
- 2023/04/24
- 超現実
月刊超現実 #05
「 デペイズマン」
『月刊超現実』はダリを中心に惠美須がシュルレアリスムやアートについて語るコーナー。
デペイズマン!デビルマンではない。ぺいーす!でもない。『デペイズマン』はフランス語で「異なった環境に置くこと」を意味する言葉だそうだ。シュルレアリスムの手法の一つとして知られている。意外な組み合わせを行うことで、強い衝撃や違和感を与えるもので、文学や絵画で用いられている。
デペイズマンは、大きさ、場所、時間、材質、人体、時間などで展開されている。例えなこんな感じだ。
大きさの例 リンゴでかっ!
ルネ・マグリット 「リスニング・ルーム」 1952年
出典:MUSEY https://www.musey.net/1955
場所の例 モナリザにおヒゲ
マルセル・デュシャン 「L.H.O.O.Q.」 1919年
出典:MUSEY https://www.musey.net/935
人体の例 魚の下半身が女体
ルネ・マグリット 「共同発明」 1934年
出典:MUSEY https://www.musey.net/2085
よく考えればマルセル・デゥシャンは、モナリザにおヒゲを生やしているので、このリアルバージョンがまさに『月刊サルバドールズ』である。今気づいた笑。
デペイズマンのコツは、まずは日常的なものや場面など当たり前のもの思い浮かべてみる。そして、その中にあるものの一つを別のものに置き換えたり、大きさや場所や材質を変えたりすることで、不思議な感覚やイメージを生み出すことができる。いわゆるズラシってヤツである。全部ズラシてしまうとそれはただの非現実世界。超現実世界に飛び込むには一つだけズラすのが効果的ってわけだ。オモシロイ!
広告やパッケージデザインにも取り入れられるデペイズマンだが、商品やサービスそのものにもこの手法を取り入れることは可能だろう!商品やサービスの一部を異様に大きくしたら?逆に小さくしたら?場所を変えたら?材質を変えたら?時間を極端に長くしたら?逆に極端に短くしたら?新しい何かが生まれてくるだろう。
新商品・サービスを考える時も、いっちょデペイズマンやってみっかと試してみよう!