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- 2023/08/23
超現実
月刊超現実 #06
「 コラージュ」
『月刊超現実』はダリを中心に惠美須がシュルレアリスムやアートについて語るコーナー。
おい!コラッ!ひぃ!すいません!今回は「コラージュ」の話である。ゴルァ!
コラージュはフランス語で「貼り付け」を意味する。異なる素材(新聞、雑誌、写真など)を組み合わせ新しいイメージを作成するシュルレアリスム技法の一つである。
そのコラージュの第一人者と言われているのがマックス・エルンスト(1891-1976)。エルンストは1920年頃からコラージュの実験を繰り返しており、評論『絵画の彼岸』(1937)のコラージュ論『ウィスキー海底への潜行』で「コラージュのメカニスムとは何か。私はそこに、ふたつの異質なものの偶然の出会いの成果・開発を見ようと試みたのだ」と書いている。あらゆる素材を作者の思うままに貼り付けた結果、思い描いていたイメージとはまったく違う意図しなかった作品が出来上がる。それがコラージュの魅力だ。
ここでコラージュの作品を紹介しよう。日本が誇るコラージュニスト、岡上淑子先生の作品である。先生の作品は実に美しい。
岡上淑子 「孵化」 1955年
出典:Artpedia https://www.artpedia.asia/toshiko-okanoue/
岡上淑子 「海のレダ」 1951年
出典:Artpedia https://www.artpedia.asia/toshiko-okanoue/
どうだろう。まさに超現実。コラージュは美術だけでなく他の分野にも多大な影響を与えた。
異なる素材を組み合わせることで、素材が持っていた本来のイメージが切り離され、新たなイメージが作成されるコラージュ。その製作過程は「無意識の錬金術」や「イメージの錬金術」とも言われている。絵が描けないって!?ノープロブレム!自分の目の前にあるものを切って貼って、オリジナルの作品を作ってみたらどうだろうか?そしたら君も立派なシュルレアリスト、芸術家になれるはずっ!